国家試験で出題される外分泌と内分泌について解説します!特に内分泌のホルモンは病理だけでなく臨床化学でも毎年出題されるため対策必須!
各見出しの重要度は,過去の臨床検査技師国家試験(第52回~最新回まで)の出題率や覚えやすさなどを考慮して主観で表記しています。国家試験を受ける学生以外の方は無視してかまいません。
【更新履歴】
2024.10.29
・ホルモンまとめ表の②が誤っていたので修正。
外分泌腺(重要度:★★☆☆☆)
基本事項
外分泌腺とは,腺細胞と導管からなり,分泌物が導管を通って分泌される腺のことです。
漿液腺・粘液腺・混合腺の3つに分類されます。
汗腺や乳腺は身体の外に分泌するのでわかりやすいが,唾液腺(唾液)や胃腺(胃液)などは,身体の中であっても,消化管の内側に分泌しているため外分泌腺という。
腺細胞の種類と構成
- 漿液腺
蛋白質性の分泌物を分泌する腺。これのみからなる外分泌腺を純漿液腺といいます。
例)耳下腺,膵臓,涙腺など。 - 粘液腺
粘液を分泌する腺。これのみからなる外分泌腺を純粘液腺といいます。
例)口蓋腺や後舌腺など。 - 混合腺
漿液腺と粘液腺の双方からなるもの。
例)顎下腺,舌下腺など。多くの外分泌腺はこれに属します。
※顎下腺は漿液:粘液=4:1。舌下腺は漿液:粘液=1:4。
腺房細胞
腺房を形成する腺細胞を特別に腺房細胞といいます。
腺房は,唾液腺・乳腺・膵臓に存在します。
主な外分泌臓器
- 胸腺および甲状腺を除く○○腺(唾液腺など)
- 消化管(胃・小腸など)
- 肝臓
- 膵臓
- 精巣
筋上皮細胞
外分泌腺の腺房や導管の内腔を覆う腺上皮と基底膜の間に認められる細胞。
筋上皮細胞に豊富に存在するα-SMAが収縮することにより外分泌腺の分泌物放出が促進すると考えられています。
筋上皮細胞は以下の5つの外分泌腺で認められます。
- 食道腺
- 汗腺
- 乳腺
- 涙腺
- 唾液腺
小葉構造
各臓器を構成する1つ1つの小構造のことです。代表例は以下の6つ。
- 肝臓
- 膵臓
- 肺
- 乳腺
- 精巣
- 胸腺
内分泌腺(重要度:★★★★☆)
基本事項
内分泌腺とは,分泌物が導管を通らずに直接血液中・リンパ中に分泌する腺のことです。
この分泌物のことをホルモンと言います。
ホルモン
内分泌腺から分泌され,微量で生体における代謝,神経伝達,発生,分化などのあらゆる生体活動の調節機構に密接に関与する一群の物質のことです。
化学構造によるホルモン分類
ホルモンは主に3つに大別されます。
- ペプチドホルモン
多数のアミノ酸が結合してできるホルモン - ステロイドホルモン
コレステロールから生合成されるホルモン - アミノ酸誘導体ホルモン
アミノ酸が変化してできるホルモン。低分子であることが特徴です。
脂溶性と水溶性
ホルモンは脂溶性と水溶性のものがあります。
- 脂溶性ホルモン
細胞膜を通過して,核にある受容体に直接結合します。 - 水溶性ホルモン
細胞膜を通過できないため,細胞膜にある受容体に結合します。細胞内への伝達は,サイクリックAMPが行います。
細胞膜は脂質二重層でできているため,脂溶性ホルモンは脂質との相性が良く通過できる。逆に水溶性ホルモンは脂質との相性が悪いため,細胞膜を通過できないのである。
ホルモン分類まとめ
ホルモン(重要度:★★★★★)
<主要なホルモンの産生臓器・組織・機能>
※文字が小さめですが,クリック・タップで拡大できます。
ホルモン不均衡疾患(重要度:★★★★★)
Basedow(バセドウ)病
基本事項
自己抗体である抗TSH受容体抗体(TRAb)により,甲状腺機能亢進を引き起こす自己免疫疾患です。
V型アレルギーに属します。
覚えておきたい検査所見
基準値より↑
- T3
- T4
- 抗TSH受容体抗体
- ALP
基準値より↓
- TSH
- クレアチンキナーゼ(CK)
- 総コレステロール(T-cho)
橋本病(甲状腺機能低下症/慢性甲状腺炎)
基本事項
以下の自己抗体によって甲状腺機能低下を引き起こす自己免疫疾患です。
- 抗サイログロブリン抗体(TgAb)
- 抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体(抗TPO抗体)
(=抗マイクロゾーム抗体)
粘液水腫を併発することがあります。
覚えておきたい検査所見
基準値より↑
- TSH
- 抗サイログロブリン抗体(TgAb)
- 抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体(抗TPO抗体)
- クレアチンキナーゼ(CK)
- 総コレステロール(T-cho)
- クレアチニン
基準値より↓
- T3
- T4
Sheehan(シーハン)症候群(Simmonds(シモンズ)病)
基本事項
出産・分娩時の大量出血によって,下垂体前葉が虚血性壊死を起こし,これにより下垂体機能が低下する疾患です。
覚えておきたい検査所見
基準値より↑
- 特になし
基準値より↓
- 下垂体前葉ホルモン全般
- T3
- T4
- コルチゾール など
クレチン症(先天性甲状腺機能低下症)
基本事項
先天性の甲状腺機能低下を特徴とする疾患です。
新生児マススクリーニングの対象疾患であり,その中で最も頻度が高いです。
覚えておきたい検査所見
基準値より↑
- TSH
基準値より↓
- T3
- T4
新生児マススクリーニング
新生児における先天性代謝異常などの疾患やその疑いを早期に発見し,発病する前から治療が出来るようにすることを目的とした検査のこと。
2011年まで6疾患を対象に検査されてきたが,その後,タンデムマス・スクリーニング法が取り入れられ,それにより対象疾患が19種類にまで増やされました。ただ,国家試験的には基本的な6疾患を覚えておけばOKです。
・クリーニング:新生児マススクリーニング
・くれた:クレチン症(先天性甲状腺機能低下症)
・服=先天性副腎皮質過形成
・がらくた=ガラクトース血症
・増える=フェニルケトン尿症
・面=ホモシスチン尿症
・白い=メープルシロップ尿症
Cushing(クッシング)病
基本事項
下垂体に腫瘍ができることによって,この腫瘍が必要以上にACTHを産生することで副腎皮質機能亢進を引き起こす疾患です。
ACTH増加により,コルチゾールも増加します。
Cushing症候群と似ていますが,Cushing病は下垂体性の疾患でACTHが増加するのに対し,Cushing症候群は非下垂体性でACTHは減少します。
コルチゾール過剰により,以下のような症状が見られます。
- 中心性肥満
- 満月様顔貌
- 高血圧(Naと水の再吸収↑により,循環血液量↑=血圧↑)
- 高血糖
覚えておきたい検査所見
基準値より↑
- ACTH
- コルチゾール
- Na
基準値より↓
- K
- 好酸球
Cushing(クッシング)症候群
基本事項
下垂体以外(主に副腎)に腫瘍ができることによって,この腫瘍が必要以上にコルチゾールを産生することで副腎皮質機能亢進を引き起こす疾患です。
コルチゾール増加によりNegative feed backがかかり,ACTHは低下します。
Cushing症候群と似ていますが,Cushing病は下垂体性の疾患でACTHが増加するのに対し,Cushing症候群は非下垂体性でACTHは減少します。
コルチゾール過剰により,以下のような症状が見られます。
- 中心性肥満
- 満月様顔貌
- 高血圧(Naと水の再吸収↑により,循環血液量↑=血圧↑)
- 高血糖
覚えておきたい検査所見
基準値より↑
- コルチゾール
- Na
基準値より↓
- ACTH
- K
- 好酸球
Addison(アジソン)病
基本事項
アルドステロン,コルチゾール減少により,副腎皮質機能低下を引き起こす疾患です。
原因は感染症によるものと,自己抗体(抗副腎皮質抗体)によるものがあり,後者を特発性Addison病といいます。
コルチゾール減少によりfeed backがかかり,ACTHは増加します。
覚えておきたい検査所見
基準値より↑
- ACTH
- レニン
- K
基準値より↓
- アルドステロン
- コルチゾール
- Na
SIADH(抗利尿ホルモン不適合分泌症候群)
基本事項
脳神経系疾患や肺疾患により,バソプレッシン(ADH)が増加する疾患です。
単独で発症することはなく,他疾患との合併症として発症します。
ADH増加によって腎臓における水の再吸収↑,それにより循環血液量↑,それによってナトリウムが薄められるため,ナトリウムは低下します。
なお,ADHによる尿量減少と,循環血液量の増加に伴う尿量増加が相殺するため,尿量は殆ど変化しません。
覚えておきたい検査所見
基準値より↑
- ADH
基準値より↓
- Na
尿崩症
基本事項
バソプレッシン(ADH)が減少する疾患です。
原因不明の特発性と,一部の疾患に併発する続発性の2種類があります。
ADH減少によって腎臓における水の再吸収↓,それにより循環血液量↓。
血液量↓によりナトリウムが濃くなるため,血清ナトリウム濃度は増加します。
また,尿量も増加します。
覚えておきたい検査所見
基準値より↑
- Na
基準値より↓
- ADH
- クレアチニン
副甲状腺機能亢進症
基本事項
パラソルモン(PTH)が増加する疾患です。
骨からのカルシウムの溶出が多くなるため,骨密度が低下し,病的骨折を起こします。
覚えておきたい検査所見
基準値より↑
- パラソルモン(PTH)
- Ca
- ALP
基準値より↓
- IP
副甲状腺機能低下症
基本事項
パラソルモン(PTH)が減少する疾患です。
血清カルシウム濃度低下により,テタニー発作を起こします。
覚えておきたい検査所見
基準値より↑
- IP
基準値より↓
- パラソルモン(PTH)
- Ca
原発性アルドステロン症(Conn(コン)症候群)
基本事項
副腎皮質の病変によりアルドステロンが増加する疾患です。
覚えておきたい検査所見
基準値より↑
- アルドステロン
- Na
- 循環血液量・血圧
基準値より↓
- K
- レニン
練習問題
問1 ある臓器の顕微鏡写真を示す。矢印に示す構造で産生される物質はどれか。(第53回臨床検査技師国家試験pm84)
1.アルドステロン
2.インスリン
3.ガストリン
4.テストステロン
5.レニン
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解答:2
画像は膵臓のLangerhans島を示しています。ここから産生されるホルモンはグルカゴン・インスリン・ソマトスタチンです。
1.副腎皮質で産生されます。
2.正しい。
3.胃で産生されます。
4.精巣で産生されます。
5.腎臓で産生されます。
問2 副腎皮質で合成されるのはどれか。2つ選べ。(第52回臨床検査技師国家試験am72)
1.アドレナリン
2.アルドステロン
3.コルチゾール
4.サイロキシン
5.メラトニン
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解答:2・3
1.副腎髄質で合成されます。
2・3.正しい。
4.甲状腺で合成されます。
5.松果体で合成されます。
問3 インスリンで正しいのはどれか。2つ選べ。(第52回臨床検査技師国家試験am73)
1.ペプチドホルモンである。
2.グリコーゲンを分解する。
3.膵ランゲルハンス島A細胞から分泌される。
4.分解産物はC-ペプチドである。
5.欠乏すると糖尿病になる。
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解答:1・5
1・5.正しい。
2.グリコーゲン合成↑・分解↓。
3.Langerhans島B細胞から分泌されます。
4.インスリン前駆体であるプロインスリンが分解された際にできる産物です。インスリンと1:1の割合で生成されるため,インスリンの分泌能を評価することができます。
問4 正しい組み合わせはどれか。(第53回臨床検査技師国家試験am71)
1.Basedow病=TSH高値
2.Cushing病=ACTH低値
3.褐色細胞腫=尿中VMA高値
4.悪性貧血=ガストリン低値
5.Addison病=コルチゾール高値
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解答:3
1.Basedow病では甲状腺ホルモン↑によりNegative feedbackが掛かるため,TSHは低下します。
2.Cushing病はACTH産生↑によって起こる疾患です。同じようでもCushing症候群は副腎皮質ホルモン↑によりNegative feedbackが掛かるため,ACTHは低下します。ここは間違いやすいので注意しましょう!
3.正しい。アドレナリン・ノルアドレナリン↑により,最終産物であるバニリルマンデル酸(VMA)も増加します。
4.ガストリンは増加します。
5.Addison病は副腎皮質ホルモン↓のため,コルチゾールは低下します。
問5 正しい組み合わせはどれか。2つ選べ。(第53回臨床検査技師国家試験am72)
1.アルドステロン=乳汁分泌
2.エストロゲン=黄体形成
3.カテコールアミン=血圧上昇
4.カルシトニン=カルシウム調節
5.プロラクチン=子宮平滑筋収縮
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解答:3・4
1.乳汁分泌はオキシトシンの作用です。
2.黄体形成は黄体形成ホルモン(LH)の作用です。
3・4.正しい。
5.子宮収縮はオキシトシンの作用です。
問6 サイクリックAMPを介さず,直接第一メッセンジャーとして作用するホルモンはどれか。(第54回臨床検査技師国家試験am41)
1.グルカゴン
2.アドレナリン
3.甲状腺ホルモン
4.成長ホルモン(GH)
5.副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)
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解答:3
サイクリックAMPを使用しない=脂溶性ホルモンです。
1・2・4・5.これらはいずれも水溶性ホルモンです。
3.正しい。
問7 筋上皮細胞が見られるのはどれか。2つ選べ。(第54回臨床検査技師国家試験am46)
1.胃
2.腎
3.乳腺
4.卵巣
5.唾液腺
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解答:3・5
筋上皮細胞が見られる腺は「食道・汗・乳・唾液・涙」です。
3・5.正しい。
1・2・4.誤り。
問8 下垂体後葉ホルモンはどれか。(第54回臨床検査技師国家試験pm41)
1.副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)
2.甲状腺刺激ホルモン(TSH)
3.卵胞刺激ホルモン(FSH)
4.抗利尿ホルモン(ADH)
5.成長ホルモン(GH)
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解答:4
下垂体後葉ホルモンはバソプレッシン(ADH)とオキシトシンです。
1~3・5.これらは下垂体前葉ホルモンです。
4.正しい。
問9 血清カルシウム高値を来す疾患はどれか。(第56回臨床検査技師国家試験am32)
1.くる病
2.尿毒症
3.急性膵炎
4.閉塞性黄疸
5.原発性副甲状腺機能亢進症
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解答:5
副甲状腺ホルモンであるPTHは血中カルシウム濃度を増加させます。故にこのホルモン産生が増加する原発性副甲状腺機能亢進症ではカルシウム高値となります。
1~4.誤り。
5.正しい。
問10 甲状腺から分泌されるホルモンはどれか。2つ選べ。(第56回臨床検査技師国家試験am42)
1.グルカゴン
2.ガストリン
3.サイロキシン
4.カルシトニン
5.オキシトシン
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解答:3・4
1.膵Langerhans島A細胞で分泌されます。
2.胃で分泌されます。
3・4.正しい。
5.下垂体後葉で分泌されます。
問11 導管がないのはどれか。(第56回臨床検査技師国家試験am49)
1.甲状腺
2.乳腺
3.膵臓
4.前立腺
5.精巣
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解答:1
「~腺」と名前のつくもののうち,胸腺と甲状腺は外分泌腺ではないため,導管はありません。
1.正しい。
2~5.誤り。
問12 ペプチドホルモンはどれか。2つ選べ。(第56回臨床検査技師国家試験pm41)
1.アドレナリン
2.インスリン
3.エストラジオール
4.カルシトニン
5.サイロキシン
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解答:2・4
1・5.アミノ酸誘導体ホルモンです。
2・4.正しい。
3.ステロイドホルモンです。
問13 性腺ホルモンはどれか。2つ選べ。(第56回臨床検査技師国家試験pm42)
1.オキシトシン
2.コルチゾール
3.プロゲステロン
4.テストステロン
5.アルドステロン
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解答:3・4
性腺ホルモンはエストロゲン・プロゲステロン・テストステロンの3種類です。
1・2・5.誤り。
3・4.正しい。
問14 正しい組合せはどれか。2つ選べ。(第57回臨床検査技師国家試験am49)
1.橋本病=副甲状腺機能亢進
2.Addison病=副腎皮質機能亢進
3.Basedow病=甲状腺機能亢進
4.Cushing病=下垂体機能亢進
5.Simmonds病=副腎髄質機能亢進
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解答:3・4
1.甲状腺機能低下です。
2.副腎皮質機能低下です。
3・4.正しい。
5.下垂体機能低下です。
問15 純漿液腺はどれか。(第57回臨床検査技師国家試験am45)
1.耳下腺
2.顎下腺
3.舌下腺
4.食道付属腺
5.気管支付属腺
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解答:1
1.正しい。
2~5.混合腺です。
問16 低ナトリウム血症を来すのはどれか。2つ選べ。(第58回臨床検査技師国家試験am42)
1.尿崩症
2.Addison病
3.Cushing症候群
4.原発性アルドステロン症
5.抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)
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解答:2・5
1・3・4.いずれもNaは高値となります。
2・5.正しい。
問17 甲状腺刺激ホルモン(TSH)が高値を示すのはどれか。(第58回臨床検査技師国家試験pm41)
1.Basedow病
2.低T3症候群
3.亜急性甲状腺炎
4.原発性甲状腺機能低下症
5.下垂体性甲状腺機能低下症
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解答:4
4と5で迷うかもしれませんが,原発性甲状腺機能低下症(≒橋本病)では甲状腺ホルモンの低下を補おうとするfeedbackのためにTSHが増加します。
一方,下垂体性ではTSHそのものの産生量が低下するためTSHは低値を示します。
1.誤り。Basedow病では甲状腺ホルモンが増加するため,甲状腺の機能を低下させようとNegative feedbackが掛かり,TSHは低下します。
2・3.誤り。
4.正しい。上記の通り。
5.誤り。上記の通り。
問18 内分泌機能を持つ臓器はどれか。(第58回臨床検査技師国家試験pm50)
1.肝臓
2.膵臓
3.脾臓
4.膀胱
5.子宮
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解答:2
「内分泌機能を持つ=ホルモンを分泌する」と覚えておけば簡単です。
1・3~5.誤り。
2.正しい。
問19 視床下部によって分泌が直接調節されるホルモンはどれか。(第59回臨床検査技師国家試験am41)
1.エストロゲン
2.カルシトニン
3.コルチゾール
4.サイロキシン
5.成長ホルモン
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解答:5
下垂体ホルモンは,視床下部から分泌される放出・抑制ホルモンによってその分泌量が調節されています。
1~4.誤り。
5.正しい。
問20 Basedow病におる甲状腺機能亢進症において低下するのはどれか。(第59回臨床検査技師国家試験am42)
1.T3
2.FT4
3.TSH
4.ALP
5.サイログロブリン
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解答:3
1・2・4・5.誤り。
3.正しい。Basedow病では甲状腺ホルモンが増加するため,甲状腺の機能を低下させようとNegative feedbackが掛かり,TSHは低下します。
問21 原発性副甲状腺機能亢進症の際に上昇するのはどれか。(第59回臨床検査技師国家試験pm39)
1.ALP
2.ALT
3.AST
4.LAP
5.γ-GT
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解答:1
1.正しい。特にALP3(骨型ALP)が上昇します。
2~5.誤り。
問22 下垂体後葉ホルモンはどれか。(第59回臨床検査技師国家試験pm42)
1.成長ホルモン
2.プロラクチン
3.バソプレッシン
4.甲状腺刺激ホルモン
5.副腎皮質刺激ホルモン
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解答:3
下垂体後葉ホルモンはバソプレッシン(ADH)とオキシトシンです。
3.正しい。
1・2・4・5.誤り。
問23 心不全の指標として適切なのはどれか。(第60回臨床検査技師国家試験am43)
1.AST
2.BNP
3.CK-MB
4.トロポニンT
5.ミオグロビン
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解答:2
2.正しい。
1・3~5.誤り。いずれも心筋梗塞のマーカーです。
問24 血漿レニン活性が低値を示すのはどれか。(第60回臨床検査技師国家試験pm41)
1.Addison病
2.原発性アルドステロン症
3.腎血管性高血圧症
4.脱水
5.利尿薬服用
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解答:2
1.誤り。コルチゾール低下によりNa↓,水分再吸収↓,血圧↓。これを補うためにレニン活性↑。
2.正しい。アルドステロン増加によりNa↑,水分再吸収↑,血圧↑。Negative feedbackによりレニン活性↓。
3~5.誤り。
問25 Basedow病による甲状腺機能亢進症で上昇するのはどれか。(第60回臨床検査技師国家試験pm42)
1.CK
2.ALP
3.TSH
4.血清クレアチニン
5.LDL-コレステロール
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解答:2
1・4・5.誤り。これらは低下します。
2.正しい。
3.誤り。Basedow病では甲状腺ホルモンが増加するため,甲状腺の機能を低下させようとNegative feedbackが掛かり,TSHは低下します。
問26 腺房細胞を有するのはどれか。2つ選べ。(第60回臨床検査技師国家試験pm45)
1.肝臓
2.胸腺
3.甲状腺
4.膵臓
5.唾液腺
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解答:4・5
腺房細胞は唾液腺・乳腺・膵臓に存在します。
1~3.誤り。
4・5.正しい。
問27 副腎皮質から分泌されるのはどれか。2つ選べ。(第60回臨床検査技師国家試験pm51)
1.アルドステロン
2.オキシトシン
3.ガストリン
4.カルシトニン
5.コルチゾール
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解答:1・5
1・5.正しい。
2.誤り。下垂体後葉から分泌されます。
3.誤り。胃から分泌されます。
4.誤り。甲状腺から分泌されます。
問28 低ナトリウム血症を来すのはどれか。(第61回臨床検査技師国家試験am32)
1.下痢
2.嘔吐
3.尿崩症
4.Cushing症候群
5.ADH不適合分泌症候群(SIADH)
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解答:5
1・2.誤り。下痢や嘔吐ではNaが喪失しますが,それ以上に水分が喪失するため高Naとなります。
※ただし,その後にNaが入っていない水分を摂取したりすると,Naが薄められるため低Naとなります。
3.誤り。水分喪失により高Naとなります。
4.誤り。コルチゾールの作用によりNa↑。
5.正しい。
問29 脂肪細胞から分泌されるのはどれか。(第61回臨床検査技師国家試験am43)
1.インスリン
2.グルカゴン
3.プロラクチン
4.ソマトスタチン
5.アディポネクチン
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解答:5
1・2・4.誤り。膵Langerhans島から分泌されます。
3.誤り。下垂体前葉から分泌されます。
5.正しい。
問30 小葉構造を持つのはどれか。2つ選べ。(第61回臨床検査技師国家試験am51)
1.大脳
2.肝臓
3.膵臓
4.脾臓
5.膀胱
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解答:2・3
小葉構造を持つのは肝臓・胸腺・肺・膵臓・乳腺・精巣です。
1・4・5.誤り。
2・3.正しい。
問31 血清無機リンが上昇する病態はどれか。(第61回臨床検査技師国家試験pm31)
1.ビタミンD欠乏
2.甲状腺機能低下症
3.副甲状腺機能低下症
4.呼吸性アルカローシス
5.尿細管性アシドーシス
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解答:3
1・2・4・5.誤り。
3.正しい。PTHはCa↑・IP↓の作用がありますので,副甲状腺機能低下症ではPTH↓によりCa↓・IP↑となります。
問32 血清クレアチニンが低下するのはどれか。(第61回臨床検査技師国家試験pm36)
1.心不全
2.腎不全
3.脱水症
4.尿崩症
5.先端巨大症
- 解答を見る
解答:4
1~3・5.誤り。
4.正しい。ADH↓により尿量が増加し,尿からクレアチニンが多く排泄されるため血清クレアチニンは低下します。
問33 カルシトニンが高値を示すのはどれか。(第61回臨床検査技師国家試験pm40)
1.乳癌
2.肝細胞癌
3.前立腺癌
4.肺小細胞癌
5.甲状腺髄様癌
- 解答を見る
解答:5
1~4.誤り。
5.正しい。
問34 ホルモンと産生部位の組み合わせで誤っているのはどれか。(第61回臨床検査技師国家試験pm41)
1.ガストリン=胃
2.グルカゴン=膵臓
3.エストロゲン=卵巣
4.成長ホルモン=下垂体前葉
5.アルドステロン=副腎髄質
- 解答を見る
解答:5
1~4.正しい。
5.誤り。アルドステロンは副腎皮質で産生されます。
問35 H-E染色標本を示す。矢印で示す細胞群から分泌されるのはどれか。(第61回臨床検査技師国家試験pm50)
1.アンドロゲン
2.インスリン
3.カルシトニン
4.糖質コルチコイド
5.副腎皮質刺激ホルモン
- 解答を見る
解答:2
画像は膵臓のLangerhans島です。
1・4.誤り。副腎皮質で分泌されます。
2.正しい。
3.誤り。甲状腺で分泌されます。
5.誤り。下垂体前葉で分泌されます。
問36 心臓から分泌されるホルモンはどれか。(第62回臨床検査技師国家試験am41)
1.グレリン
2.レプチン
3.ガストリン
4.バソプレッシン
5.脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)
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解答:5
1.誤り。胃から分泌されます。
2.誤り。脂肪細胞から分泌されます。
3.誤り。膵臓から分泌されます。
4.誤り。下垂体後葉から分泌されます。
5.正しい。
問37 病態と血中濃度が低下するホルモンの組み合わせで正しいのはどれか。(第62回臨床検査技師国家試験am42)
1.尿崩症=レニン
2.橋本病=カルシトニン
3.Addison病=ACTH
4.Basedow病=TSH
5.Cushing症候群=コルチゾール
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解答:4
1.誤り。尿量↑により循環血液量↓(=血圧↓)。これを補うためにレニン↑。
2.誤り。
3.誤り。コルチゾール↓により,これを補おうとfeedbackが掛かり,ACTH↑。
4.正しい。甲状腺ホルモン↑によりNegative feedbackが掛かり,TSH↓。
5.誤り。Cushing病/症候群はコルチゾール↑。
問38 甲状腺ホルモンの作用でないのはどれか。(第62回臨床検査技師国家試験pm41)
1.成長促進
2.発汗増加
3.心拍数増加
4.基礎代謝低下
5.消化管の糖吸収促進
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解答:4
1~3・5.誤り。
4.正しい。
問39 コレステロールから生合成されないのはどれか。(第62回臨床検査技師国家試験pm42)
1.アドレナリン
2.コルチゾール
3.アルドステロン
4.テストステロン
5.エストラジオール
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解答:1
1.正しい。
2~5.誤り。
問40 Addison病で高値を示すのはどれか。2つ選べ。(第63回臨床検査技師国家試験am42)
1.ACTH
2.血清リン
3.血清カリウム
4.血清ナトリウム
5.血清コルチゾール
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解答:1・3
1.正しい。コルチゾール減少によりfeed backがかかり,ACTHは増加します。
2.誤り。
3.正しい。コルチゾール減少によりNa↓・K↑。
4.誤り。コルチゾール減少によりNa↓・K↑。
5.誤り。
問41 脂溶性ホルモンはどれか。2つ選べ。(第63回臨床検査技師国家試験pm43)
1.インスリン
2.コルチゾール
3.サイロキシン
4.成長ホルモン
5.プロラクチン
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解答:2・3
脂溶性ホルモンはステロイドホルモンと甲状腺ホルモン(T3・T4)です。
1・4・5.誤り。
2・3.正しい。
問42 下垂体後葉ホルモンはどれか。2つ選べ。(第63回臨床検査技師国家試験pm44)
1.オキシトシン
2.プロラクチン
3.成長ホルモン
4.バソプレッシン
5.ヒト絨毛性ゴナドトロピン
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解答:1・4
1・4.正しい。
2・3.誤り。下垂体前葉から分泌されます。
5.誤り。胎盤から分泌されます。
問43 低血糖によって上昇するホルモンはどれか。2つ選べ。(第64回臨床検査技師国家試験am43)
1.アドレナリン
2.インスリン
3.グルカゴン
4.テストステロン
5.バソプレッシン
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解答:1・3
「低血糖→血糖を上げる必要がある→血糖を上げる作用のあるホルモンを分泌する」と考えれば答えに辿り着けます。
1・3.正しい。どちらも血糖を上げる作用があります。
2・4・5.誤り。
問44 小葉構造を持つのはどれか。(第64回臨床検査技師国家試験am48)
1.大脳
2.肝臓
3.脾臓
4.副腎
5.膀胱
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解答:2
小葉構造を持つのは肝臓・胸腺・肺・膵臓・乳腺・精巣です。
2.正しい。
1・3~5.誤り。
問45 アミノ酸誘導体ホルモンはどれか。(第64回臨床検査技師国家試験pm42)
1.レニン
2.アドレナリン
3.アルドステロン
4.バソプレッシン
5.アンギオテンシン
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解答:2
アミノ酸誘導体ホルモンは副腎髄質ホルモンとメラトニンです。
2.正しい。
1・3~5.誤り。
問46 核内レセプターを介して作用するホルモンはどれか。(第64回臨床検査技師国家試験pm43)
1.インスリン
2.ガストリン
3.バソプレッシン
4.ノルアドレナリン
5.トリヨードサイロニン(T3)
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解答:5
核内にレセプター(受容体)がある=脂溶性ホルモンです。脂溶性ホルモンはステロイドホルモンと甲状腺ホルモン(T3・T4)です。
5.正しい。
1~4.誤り。
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