第65回臨床検査技師国家試験解説(PM61~80)

第65回臨床検査技師国家試験(PM61~80)の解説です。

第65回臨技国試のPM問61~80の解説です。
難易度は主観で1~10の10段階でつけています。
1:超簡単
2~3:簡単
4~5:普通
6~7:やや難問
8~9:難問
10:超難問

第65回臨技国試についてをまとめたページもありますので,まだ見ていない方はぜひそちらもご参照ください。

では,解説をどうぞ!
おるてぃ
おるてぃ

 

臨床血液学(PM59~67)

臨床血液学の問59~60は第65回臨床検査技師国家試験解説(PM41~60)を参照してね!
おるてぃ
おるてぃ

PM 問61 

赤血球の異常所見はどれか。2つ選べ。(難易度:3/10)
1.Cabot環
2.Auer小体
3.Döhle小体
4.Russell小体
5.Schüffner斑点

解答:1・5

<赤血球の構造異常・その他の異常>

名称 説明 主な疾患 普通染色観察 超生体染色観察
Howell-Jollyハウエルジョリー小体 核遺残物 摘脾後
悪性貧血
Pappenheimerパッペンハイマー小体 鉄顆粒 摘脾後
鉄芽球性貧血
Heinzハインツ小体 変性Hb凝集 G6PD欠乏症 ×
好塩基性斑点 リボソーム凝集変性 鉛中毒
悪性貧血
Cabotカボット 紡錘糸遺残物 悪性貧血 ×
連銭形成 抗体による凝集 多発性骨髄腫
赤血球凝集
(寒冷凝集)
寒冷凝集素症
マイコプラズマ肺炎
Schüffnerシュフナー斑点 マラリア 三日熱マラリア
55pm64

出典:厚生労働省ホームページ 第55回臨床検査技師国家試験の問題および正答について 午後問題別冊(https://www.mhlw.go.jp/topics/2009/04/dl/tp0422-5d.pdf)

↑連銭形成

※他の異常の画像については著作権の問題で掲載できないため,各自で検索してください。

1・5.正しい。どちらも赤血球の異常です。
2.誤り。Auerアウエル小体は白血球の異常です。AMLの診断価値が高い異常です。
3.誤り。Döhleデーレ小体は好中球の異常です。重症感染症などで出現します。
4.誤り。Russellラッセル小体は形質細胞の異常です。多発性骨髄腫などで出現します。

 

PM 問62 

細胞と表面抗原の組み合わせで誤っているのはどれか。(難易度:2/10)
1.幹細胞=CD33
2.巨核球=CD41
3.単球=CD14
4.B細胞=CD19
5.NK細胞=CD56

解答:1

54am63・59pm63にも同様の問題が出題されており,過去問を対策していれば難なく解ける問題です。

細胞表面抗原については午前の問題で既に解説しているので,そちらをご確認ください。

1.誤り。造血幹細胞はCD34陽性です。
2~5.正しい。

 

PM 問63 

骨髄穿刺液のMay-Giemsa染色標本を示す。考えられるのはどれか。(難易度:3/10)
65pm63

出典:厚生労働省ホームページ 第65回臨床検査技師国家試験の問題および正答について 午後問題別冊(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/dl/tp190415-07b_02.pdf)

1.慢性骨髄性白血病(CML)
2.急性単球性白血病(AMoL)
3.急性リンパ性白血病(ALL)
4.急性前骨髄球性白血病(APL)
5.大顆粒リンパ球性白血病(LGL)

解答:4

画像では中心にfaggotファゴット細胞(Auer小体集合細胞)が出現していることから,すぐに急性前骨髄球性白血病(M3・APL)と断定できます。

faggot細胞の画像は55am66・57am66・58am66と,過去に3回出題されており,こちらも過去問を対策していれば簡単な問題です。

1~3・5.誤り。
4.正しい。

 

PM 問64 

末梢血のMay-Giemsa染色標本を示す。考えられるのはどれか。(難易度:4/10)
65pm64

出典:厚生労働省ホームページ 第65回臨床検査技師国家試験の問題および正答について 午後問題別冊(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/dl/tp190415-07b_02.pdf)

1.サラセミア
2.溶血性貧血
3.鉄芽球性貧血
4.再生不良性貧血
5.巨赤芽球性貧血

解答:5

白血球の形態異常の問題も出題頻度が高いため対策必須です。

<白血球の形態異常>

名称 説明 主な疾患 画像
Auerアウエル小体 アズール顆粒の結晶化 急性骨髄性白血病(AML) 54pm62
faggotファゴット細胞 Auer小体の集合細胞 急性前骨髄球性白血病
(M3・APL)

65pm63

Döhleデーレ小体 RNAの残存 重症感染症(敗血症など)
May-Hegglinメイヘグリン異常
 
中毒性顆粒 アズール顆粒残存 重症感染症(敗血症など)

62am65

低顆粒好中球 二次顆粒産生↓ 急性白血病
骨髄異形成症候群
(MDS)

過分葉好中球 核分葉数↑(≧6) 巨赤芽球性貧血
骨髄異形成症候群(MDS)

54am66

Pelgerペルゲル異常 核分葉数↓(≦2) 骨髄異形成症候群(MDS)
Pelger-Huëtペルゲルヒュエット異常

52pm53

flowerフラワー細胞 花びら様の核 成人T細胞白血病(ATL)

53pm20

【出典】
Auer小体:厚生労働省ホームページ 第54回臨床検査技師国家試験の問題および正答について 午後問題別冊(https://www.mhlw.go.jp/topics/2008/04/dl/tp0418-5d.pdf)
faggot細胞:厚生労働省ホームページ 第65回臨床検査技師国家試験の問題および正答について 午後問題別冊
(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/dl/tp170425-07a_02.pdf)
中毒性顆粒:厚生労働省ホームページ 第62回臨床検査技師国家試験の問題および正答について 午前問題別冊
(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/dl/tp160411-05am_02_01.pdf)
低顆粒好中球:厚生労働省ホームページ 第57回臨床検査技師国家試験の問題および正答について 午後問題別冊
(https://www.mhlw.go.jp/topics/2011/04/dl/tp_siken_57_rinken_04.pdf)
過分葉好中球:厚生労働省ホームページ 第54回臨床検査技師国家試験の問題および正答について 午後問題別冊
(https://www.mhlw.go.jp/topics/2008/04/dl/tp0418-5c.pdf)
偽Pelger異常:厚生労働省ホームページ 第52回臨床検査技師国家試験の問題および正答について 午後問題別冊
(https://www.mhlw.go.jp/topics/2006/04/dl/tp0419-5pm-betu.pdf)
flower細胞
:厚生労働省ホームページ 第53回臨床検査技師国家試験の問題および正答について 午後問題別冊
(https://www.mhlw.go.jp/topics/2007/04/dl/tp0427-1d.pdf)

写真では右上と左下に過分葉好中球(6分葉)が出現しています。故に,巨赤芽球性貧血が考えられます。

1~4.誤り。
5.正しい。

 

PM 問65 

骨髄穿刺液のMay-Giemsa染色標本を示す。診断にあたり,ペルオキシダーゼ染色と合わせて必要となるのはどれか。(難易度:7/10)
65pm65

出典:厚生労働省ホームページ 第65回臨床検査技師国家試験の問題および正答について 午後問題別冊(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/dl/tp190415-07b_02.pdf)

1.鉄染色
2.PAS染色
3.エステラーゼ染色
4.酸ホスファターゼ染色
5.アルカリホスファターゼ染色

解答:3

今年の血液分野の中ではやや難問。画像を見てどう考えるか,が全てです。応用力が試される問題です。

画像では芽球が多数出現していることから,(この問題にはありませんが,実際は検査所見と併せて)白血病を疑います。次に,骨髄系なのか,それともリンパ系なのかを調べる必要があります。これは,AMLとALLの治療方針が全く違うためです。そのため,MPO染色は外せません。そして,AMLだった時,この画像からわかることは単球系であるということです(細胞質が広く,色が薄い芽球が多数認められるから)。単球系と考えた場合,鑑別すべきはM4とM5。これはエステラーゼ二重染色で鑑別可能です。よって,エステラーゼ染色も必要と考えられるため,3が正解です。

ここまで考える必要があるためなかなか難しい……
おるてぃ
おるてぃ

1.誤り。鉄芽球性貧血やMDSを疑った場合に有用です(環状鉄芽球の検索)。
2.誤り。急性赤白血病(M6)やALLの補助診断に有用ですが,画像から赤芽球系の細胞は認められず,積極的に選ぶ選択肢ではありません。
3.正しい。上記の通り。
4.誤り。リンパ性白血病の補助診断に用いられます。が,覚えるは特に必要ありません。
5.誤り。CMLやMDSの補助診断,類白血病反応との鑑別で用いられることはありますが,画像からCML・MDS・類白血病反応を示唆する像はなく,実施する必要性は低いといえます。

 

PM 問66 

血算で赤血球250万/μL,Hb5.0g/dL,Ht18%,白血球3,500/μL,血小板40万/μLであった。考えられるのはどれか。(難易度:5/10)
1.腎性貧血
2.鉄欠乏性貧血
3.再生不良性貧血
4.自己免疫性溶血性貧血
5.ビタミンB12欠乏性貧血

解答:2

検査所見(CBC)で貧血であることがわかったら,必ずすべきことは赤血球恒数の計算です。国家試験ではこれだけで答えがほぼ出せます。

<赤血球恒数>

(1)平均赤血球容積(MCV)
・赤血球1個当たりの大きさを表します。

・基準値は81~100fL≦80で小球性・≧101で大球性となります。

$$\,\mathrm{MCV}=\frac{\,\mathrm{Ht}}{\,\mathrm{RBC} \,\mathrm{[10^{6}/μL]}}\times 10$$

(2)平均赤血球ヘモグロビン濃度(MCHC)
・赤血球1個に含まれるHbが,赤血球中の何%に相当するかを表します。
・基準値は31~35%<31で低色素性となります。

$$\,\mathrm{MCHC}=\frac{\,\mathrm{Hb}}{\,\mathrm{Ht}}\times 100$$

(3)平均赤血球ヘモグロビン量(MCH)
・赤血球1個当たりのヘモグロビン量を表します。
・基準値は28~32pg<28で低色素性となります。

$$\,\mathrm{MCH}=\frac{\,\mathrm{Hb}}{\,\mathrm{RBC} \,\mathrm{[10^{6}/μL]}}\times 10$$

MCV=18/2.5×10=72.0fL
MCHC=5.0/18×100=27.8%
より,小球性低色素性貧血であることがわかります。よって,考えられるのは2となります。

1.誤り。正球性貧血です。
2.正しい。
3.誤り。正球性~大球性貧血です。また,汎血球減少をきたします。
4.誤り。正球性貧血です。
5.誤り。大球性貧血です。また,汎血球減少をきたします。

 

PM 問67 

ビタミンK欠乏で異常を示すのはどれか。2つ選べ。(難易度:4/10)
1.出血時間
2.第Ⅻ因子活性
3.フィブリノゲン
4.プロテインC活性
5.プロトロンビン時間

解答:4・5

<ビタミンK依存性因子>
  • プロトロンビン(Ⅱ)
  • 凝固第Ⅶ因子
  • 凝固第Ⅸ因子
  • 凝固第Ⅹ因子
  • プロテインC
  • プロテインS

「肉納豆のプロテイン」 ※有名なゴロです。
・に:Ⅱ(プロトロンビン)
・く:Ⅸ

・な:Ⅶ
・とう:Ⅹ
・プロテイン:プロテインC/S

出血時間・PT・APTTの関係

緑色は出血時間の延長のみ,水色は血小板数減少と出血時間延長の双方が認められる疾患

von Willebrand病は出血時間延長のみを認める(血小板数に異常なし)。

1~3.誤り。異常は見られません。
4.正しい。プロテインC・SはビタミンK依存性因子であるため,ビタミンK欠乏で異常を示します。
5.正しい。ビタミンK依存性凝固因子であるプロトロンビン・Ⅶ・Ⅸ・Xの産生が低下するため,PT・APTTいずれも延長します。

 

 

臨床微生物学(PM68~78)

PM 問68 

作用機序が細胞壁合成阻害によるのはどれか。2つ選べ。(難易度:5/10)
1.アンピシリン
2.ゲンタマイシン
3.ミノサイクリン
4.シプロフロキサシン
5.バンコマイシン

解答:1・5

<覚えておきたい抗菌薬の系統>

種類はたくさんあるけど,↓に示す系統を覚えておけば国家試験は余裕♪
おるてぃ
おるてぃ

抗菌薬種類

抗菌薬作用機序

蛋白合成阻害の抗菌薬は,「静菌作用の抗菌薬+アミノグリコシド系」と覚えておけば簡単です。
(アミノグリコシド系は「アミノ」=「アミノ酸」=「蛋白」と考えればOK!)

<静菌作用を示す抗菌薬>

「黒いリネンを静かにまくって
黒:クロラムフェニコール
リネン:リネゾリド
静かに:静菌
まく:マクロライド系
て:テトラサイクリン系

1.正しい。ABPCはペニシリン系なので細胞壁合成阻害作用を示します。
2.誤り。GMはアミノグリコシド系なので蛋白合成阻害作用を示します。
3.誤り。MINOはテトラサイクリン系なので蛋白合成阻害作用を示します。
4.誤り。CPFXはキノロン系なので核酸合成阻害作用を示します。
5.正しい。VCMはグリコペプチド系なので細胞壁合成阻害作用を示します。

 

PM 問69 

蚊が媒介するのはどれか。(難易度:7/10)
1.Q熱
2.黄熱
3.回帰熱
4.ライム病
5.日本紅斑熱

解答:2

蚊が媒介する疾患は多いのでやや難しいですが,代表的なものだけを覚えておけば大丈夫です。衛生動物(マダニやシラミなど)が媒介する疾患は以下を参照してください。

<蚊が媒介する疾患>

疾患 媒介する代表的な蚊
マラリア ハマダラカ
Bancroft糸状虫症 ハマダラカ・アカイエカ
デング熱 ヒトスジシマカ・ネッタイシマカ
黄熱 ネッタイシマカ
日本脳炎 アカイエカ

1.誤り。媒介動物は特にありません。
2.正しい
3.誤り。シラミです。
4・5.誤り。マダニです。

 

PM 問70 

経口感染する肝炎ウイルスはどれか。2つ選べ。(難易度:2/10)
1.A型
2.B型
3.C型
4.D型
5.E型

解答:1・5

Hepatitis virusの問題は免疫の分野でもよく出題されます。必ず対策しておきましょう。

<肝炎ウイルス>

A B C D E
核酸 RNA DNA RNA RNA RNA
感染経路 経口 血液 血液 血液 経口
中和抗体
(ワクチン)
× × ×
抗原抗体検査項目
(★は中和抗体)
★HAV抗体
IgM-HA抗体

HBs抗原
★HBs抗体
HBe抗原
HBe抗体
IgG-HBc抗体
IgM-HBc抗体
HBV-DNA
HCV抗体
HCV-RNA
   
備考     肝硬変の最も
主要な原因
欠損ウイルス
(感染には
HBVが必要)
糞便中に検出

※表はスクロールできます。

1・5.正しい
2~4.誤り。

 

PM 問71 

染色法と目的菌の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。(難易度:4/10)
1.墨汁法=Candida albicans
2.Giménez染色=Legionella pneumophila
3.芽胞染色=Corynebacterium diphtheriae
4.オーラミン・ローダミン染色=Mycobacterium tuberculosis
5.異染小体染色=Clostridium difficileClostridioides difficile

解答:2・4

培地の問題と比べて出題頻度はやや低めですが,それでも2年に1問程度は出題されているので対策は必須。

<微生物染色法>

染色名 対象 染色液 加温必要性
Gram染色 細菌(一部除く)
真菌
・クリスタル紫(前染色)
・ルゴール液(媒染)
・アルコール(脱色)
・サフラニン orパイフェル液
(対比染色)
陽性菌・真菌:濃紫色
陰性菌:淡赤色
×
Wirtzウィルツ 芽胞
ClostridiumクロストリジウムBacillusバチルス
・マラカイト緑
・石炭酸フクシン
芽胞:緑色
Möllerメラー ・石炭酸フクシン
・サフラニン
芽胞:赤色
Leifsonレイフソン 鞭毛 ・パラローズアニリン 鞭毛:濃赤色 ×
Hissヒス 莢膜 ・ゲンチアナ紫
・フクシン
莢膜:淡紫色
菌体:濃紫色
墨汁染色 Cryptococcusクリプトコッカス ・墨汁 莢膜:白色 ×
Neisserナイセル染色 異染小体
Corynebacteriumコリネバクテリウム diphtheriaeジフセリエ
・メチレン青
・クリスタル紫
・クリソイジン
異染小体:黒褐色
菌体:黄色
×
Ziehl-Neelsenチールネルゼン染色 抗酸菌 ・石炭酸フクシン
・メチレン青
抗酸菌:赤色
他の細菌:青色
オーラミン・
ローダミン染色
・蛍光色素 抗酸菌:黄緑色 ×
Giménezヒメネス染色 Legionellaレジオネラ ・石炭酸フクシン
・マラカイト緑
Legionellaレジオネラ:赤色 ×
ラクトフェノール
コットンブルー染色
真菌 ・石炭酸
・コットン青
・乳酸
・グリセロール
真菌:青色 ×

※表はスクロールできます。
※芽胞・莢膜・抗酸菌(蛍光染色除く)など,染まりにくそうなものが加温必要。

1.誤り。墨汁染色はCryptococcusを対象とします。
2.正しい。
3.誤り。Corynebacterium spp.は芽胞を形成しないので芽胞染色は不適切です。
4.正しい。
5.誤り。Clostridioides difficileクロストリディオイデス  ディフィシルは異染小体を形成しないのでNeisser染色は不適切です。

 

PM 問72 

下気道感染症患者の喀痰のGram染色標本を示す。分離菌は5%ヒツジ血液寒天培地およびチョコレート寒天培地に発育した。推定されるのはどれか。(難易度:5/10)
65pm72

出典:厚生労働省ホームページ 第65回臨床検査技師国家試験の問題および正答について 午後問題別冊(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/dl/tp190415-07b_02.pdf)

1.Fusobacterium nucleatum
2.Haemophilus influenzae
3.Klebsiella pneumoniae
4.Moraxella catarrhalis
5.Pseudomonas aeruginosa

解答:4

やや脱色不良で紫色が強めではありますが,画像にはGram陰性球菌が見られます。血寒・チョコ寒のいずれにも発育していることも考慮すれば,Moraxella catarrhalisモラクセラ  カタラーリスが最も考えられるでしょう。

1・3・5.誤り。これらはいずれもGram陰性桿菌です。
2.誤り。Haemophilus influenzaeヘモフィルス インフルエンザはヒツジ血寒には発育しません。
4.正しい。

 

PM 問73 

血液培養陽性のボトル内容液から分離培養したコロニーのGram染色像を示す。Gram染色では矢印で示す形態を示し,好気培養で発育せず,カタラーゼテスト陰性であった。推定されるのはどれか。(難易度:6/10)
65pm73

出典:厚生労働省ホームページ 第65回臨床検査技師国家試験の問題および正答について 午後問題別冊(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/dl/tp190415-07b_02.pdf)

1.Actinomyces spp.
2.Bacillus spp.
3.Clostridium spp.
4.Corynebacterium spp.
5.Nocardia spp.

解答:4

まずは文章から判断します。
好気培養発育[-]であることから,偏性嫌気性菌と考えられます。これより,残るのはActinomycesアクチノミセス spp.とClostridiumクロストリジウム spp.の2つです。
後はGram染色像を確認します。画像ではGram陽性桿菌が確認でき,画像の矢印は菌体の一部が白く抜けている=Gram染色で染まらない→芽胞であることが推測できます。となれば,Actinomycesアクチノミセス spp.とClostridiumクロストリジウム spp.のうち,芽胞を持つものはClostridiumクロストリジウム spp.であるため,3が正解となります。
1.誤り。偏性嫌気性Gram陽性桿菌ですが,芽胞は形成しません。
2.誤り。通性嫌気性/偏性好気性Gram陽性桿菌です。
3.正しい。
4・5.誤り。偏性好気性Gram陽性桿菌です。また,カタラーゼは陽性です。

 

PM 問74 

ウイルスと疾患の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。(難易度:4/10)
1.EBウイルス=伝染性単核球症
2.ロタウイルス=乳児嘔吐下痢症
3.ポリオウイルス=急性胃腸炎
4.ヒトコロナウイルス=流行性角結膜炎
5.ヒトパルボウイルス=手足口病

解答:1・2

<ウイルス感染症>

ウイルスまとめ※クリックで拡大表示。

1・2.正しい。
3.誤り。ポリオウイルスはポリオ(急性灰白髄炎)の原因ウイルスです。
4.誤り。コロナウイルスはSARS・MERS・COVID-19の原因ウイルスです。流行性角結膜炎の原因ウイルスはアデノウイルスです。
5.誤り。パルボウイルスは伝染性紅斑の原因ウイルスです。手足口病はコクサッキーウイルスです。

 

PM 問75 

プラスミドによる耐性遺伝子の伝播に該当するのはどれか。(難易度:6/10)
1.形質転換
2.形質導入
3.抗原変異
4.接合伝達
5.非相同組み換え

解答:4

遺伝子の伝達形式のうち,プラスミドが他の細菌に組み込まれる方法は接合とトランスフォーメーション(形質転換)のみ。このうち,Rプラスミド(薬剤耐性に関与するプラスミド)が他の細菌に伝播するのは接合です。

1~3・5.誤り。
4.正しい。

 

PM 問76 

Mycobacterium属でⅠ群(光発色菌群)はどれか。(難易度:4/10)
1.M. abscessus
2.M. avium
3.M. fortuitum
4.M. kansasii
5.M. tuberculosis

解答:4

Mycobacteriumマイコバクテリウム

菌名 Runyon分類 着色 ナイアシン 硝酸塩還元 発育
28℃ 37℃
M. tuberculosisツベルクローシス ×
M. bovisボバイス ×
M. kansasiiカンサシイ
(光発色)
M. marinumマリヌム
M. scrofulaceumスクロフラセウム
(暗発色)
M. aviumアビウム
(光非発色)
M. intracellulareイントラセルラーレ
M. fortuitumフォーツイタム
(迅速発育)
M. chelonaeケロネー ±
M. abscessusアブセサス
M. lepraeレプラ            

1・3.誤りⅣ群です。
2.誤りⅢ群です。
4.正しい。Ⅰ群です。
5.誤り

 

PM 問77 

インフルエンザウイルスの主な感染経路はどれか。2つ選べ。(難易度:5/10)
1.接触感染
2.飛沫感染
3.空気感染
4.血液感染
5.経口感染

解答:1・2

インフルエンザ患者からのくしゃみ・咳等による飛沫感染と,ドアノブ等に触れて手についたウイルスを目や鼻,口などに無意識にもっていくことにより,粘膜からウイルスが侵入する接触感染が主な感染経路です。
※空気感染ではない点に注意!空気感染するのは結核・麻疹・水痘。

1・2.正しい。
3~5.誤り。

 

PM 問78 

Pseudomonas aeruginosaで正しいのはどれか。(難易度:5/10)
1.4℃で発育する。
2.周毛性鞭毛をもつ。
3.ブドウ糖を発酵する。
4.オキシダーゼ陰性である。
5.ピオシアニンを産生する。

解答:5

Pseudomonas aeruginosaシュードモナス  エルギノーサの各種性状>

【基礎編】
・Gram染色:Gram陰性
・酸素要求性:偏性好気性
・形態:桿菌
・莢膜:[-]
・芽胞:[-]
・鞭毛(運動性):[+](単毛)
・普通寒天培地発育:[+]
・オキシダーゼ:[+]
【応用編】
・アルギニン加水分解:[+]
・アシルアミダーゼ:[+]
・色素産生:[+](ピオ~~)

1.誤り。低温発育が可能なのはYersiniaエルシニア spp.とListeriaリステリア spp.の2菌種です。
2.誤り。周毛性鞭毛の代表例は有芽胞菌と腸内細菌です。
3.誤り。偏性好気性菌であり,ブドウ糖の嫌気的分解はできません。
4.誤り。オキシダーゼ陽性です。
5.正しい。他にピオベルジンやピオルビンなどを産生します。

 

 

臨床免疫学(PM79~89)

PM 問79 

結核菌特異性インターフェロンγ遊離測定法(IGRA)でサイトカインを産生する細胞はどれか。(難易度:5/10)
1.単球
2.B細胞
3.マクロファージ
4.ヘルパーT細胞
5.細胞障害性T細胞

解答:4

<各種細胞が産生する主なサイトカイン>

Th1 ・IL-2
・IFN-γ
Th2 ・IL-4
・IL-5
・IL-6
・IL-10
・IL-13
・IL-1
・IL-6
・IL-8
・IL-12
・TFN-α
・IFN-α
炎症性サイトカイン ・IL-1
・IL-6
・TNF-α
抗炎症性サイトカイン ・IL-10
・TGF-β

IFN-γを産生する主な細胞はTh1とNK細胞であり,Th1はヘルパーT細胞の1種であるため,4が正解です。

1~3・5.誤り。
4.正しい。

 

PM 問80 

腫瘍マーカーと対象となる腫瘍との組み合わせで誤っているのはどれか。(難易度:4/10)
1.CEA=胃癌
2.SCC=大腸癌
3.CA125=卵巣癌
4.CA19-9=膵癌
5.PIVKA-Ⅱ=肝癌

解答:2

<腫瘍マーカー>

名称 抗原分類 高値を示す疾患 特異性 備考
AFP
(α-フェトプロテイン)
胎児性 ・肝細胞癌
・卵黄嚢腫瘍
乳児で高値
PIVKA-Ⅱ その他 ・肝細胞癌  
PSA 糖蛋白 ・前立腺癌  
CEA 胎児性 ・腺癌全般 × 喫煙で高値
CA15-3 糖鎖 ・乳癌  
CA19-9 糖鎖 ・膵癌 × Lewis血液型に影響
CA125 糖鎖 ・卵巣癌
・子宮癌
×  
SCC 糖蛋白 ・扁平上皮癌 × 唾液や汗の混入で高値
CYFRA 糖蛋白 ・非小細胞肺癌  
NSE 糖蛋白 ・肺小細胞癌
・神経芽細胞腫
・褐色細胞腫
 
ProGRP その他 ・肺小細胞癌  
SLX 糖鎖 ・乳癌
・膵癌
・卵巣癌
・肺癌
×  
hCG 糖蛋白 ・絨毛性腫瘍  

※AFP:alpha fetoprotein
 PIVKA:protein induced by vitamin K absence or antagonist
 CEA:carcinoembryonic antigen
 CA:carbohydrate antigen
 SCC:squamous cell carcinoma
 CYFRA:cytokeratin 19 fragment
 NSE:neuron specific enolase
 ProGRP:pro gastrin releasing peptide
 SLX:sialyl Lewis-x-i antigen
 hCG:human chorionic gonadotropin

1・3~5.正しい。
2.誤り。大腸癌は腺癌であるため,SCCは対象となりません。(CEAなどが対象です)

 

 

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