第65回臨床検査技師国家試験解説(PM1~20)

第65回臨床検査技師国家試験(PM1~20)の解説です。

第65回臨技国試のPM問1~20の解説です。
難易度は主観で1~10の10段階でつけています。
1:超簡単
2~3:簡単
4~5:普通
6~7:やや難問
8~9:難問
10:超難問

第65回臨技国試についてをまとめたページもありますので,まだ見ていない方はぜひそちらもご参照ください。

では,解説をどうぞ!
おるてぃ
おるてぃ

 

臨床検査総論(PM1~10)

PM 問1 

全血を室温で放置した場合,時間とともに低下するのはどれか。(難易度:1/10)
1.LD
2.AST
3.血清鉄
4.カリウム
5.グルコース

解答:5

全血放置で増加・減少する主な項目は超重要です。
必ず覚えておきたいところです。

<全血放置の変動>

【増加】

  • LD
  • AST
  • カリウム
  • アンモニア
  • PaCO2

【減少】

  • グルコース
  • pH
  • PaO2

1・2・4.誤り。全血放置により赤血球が溶血するため,これらの値は増加します。
3.誤り。
5.正しい。全血放置により,血糖が赤血球の代謝に使われるため,血糖値(グルコース)は低下します。これを防ぐために,血糖測定ではNaFを加えます(NaFは解糖系酵素のエノラーゼを失活)。

 

PM 問2 

試験紙法で尿蛋白が陽性のとき原因として誤っているのはどれか。(難易度:4/10)
1.妊娠
2.発熱
3.強酸性尿
4.激しい運動後
5.起立性腎うっ血

解答:3

尿蛋白はネフローゼ症候群のような腎・糸球体性疾患だけでなく,健常人でも見られることがあります。
もちろん,それをすべて覚えているに越したことはないですが,今の段階で無理に覚える必要はありません。むしろ,この問題は,蛋白尿の原因をすべて覚えているかどうかではなく,尿蛋白試験紙法の原理を問うているに過ぎません。なので,原理さえきちんと知っていれば簡単に解くことができます。

<尿蛋白試験紙法>

(1)測定原理
pH指示薬(テトラブロモフェノールブルー:TBPB)の蛋白誤差反応
尿蛋白の濃度によってpH指示薬の色が変化するため,蛋白濃度を半定量的に把握できる。

(2)基準値
陰性(-)
なお,JSCCにより,陽性(1+)は30mg/dL以上と規定されている。

(3)陽性の時考えられる疾患
糸球体腎炎やネフローゼ症候群,糖尿病性腎症など。
健常人でも運動後などに認められる。

(4)偽陽性の原因
尿pHが8以上(アルカリ性尿)
第4級アンモニウム塩(逆性石鹸など)

(5)偽陰性の原因
尿pHが3以下(酸性尿)
・アルブミン以外の蛋白
※Bence Jones蛋白は試験紙法では検出不可!

1・2・4・5.正しい。
3.誤り。強酸尿では尿蛋白は偽陰性を示します。

 

PM 問3 

昆虫で媒介されないのはどれか。(難易度:4/10)
1.マラリア
2.フィラリア症
3.トリコモナス症
4.トリパノソーマ症
5.リーシュマニア症

解答:3

媒介動物(ベクター)を覚えていれば簡単です。
逆に言えば,これらのベクターは覚えていなければならないということです。

1.誤り。ハマダラカによって媒介されます。
2.誤り。カによって媒介されます。
3.正しい。接触感染します。昆虫は媒介しません。
4.誤り。ツェツェバエ(ガンビアトリパノソーマ・ローデシアトリパノソーマ)やサシガメ(クルーズトリパノソーマ)によって媒介されます。
5.誤り。サシチョウバエによって媒介されます。

 

PM 問4 

真核生物のrRNAでないのはどれか。(難易度:10/10)
1.5S rRNA
2.5.8S rRNA
3.16S rRNA
4.18S rRNA
5.28S rRNA

解答:3

午後最初の超難問です。初見問題であり,過去問で対策できない以上,普通の勉強法ではまずこの問題は解けません。

<原核生物と真核生物のリボソーム>

生物 リボソーム リボソームサブユニット rRNA
原核生物 70S 30S 16S
50S 5S・23S
真核生物 80S 40S 18S
60S 5S・5.8S・28S
この表を頑張って覚えるしかない……
おるてぃ
おるてぃ

1・3~5.誤り。
2.正しい。上述の通り。

 

PM 問5 

ベッドのシーツに付着していた虫体(体長0.4mm)の写真を示す。この虫が引き起こすのはどれか。(難易度:4/10)
65am5

出典:厚生労働省ホームページ 第65回臨床検査技師国家試験の問題および正答について 午後問題別冊(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/dl/tp190415-07b_02.pdf)

 
1.疥癬
2.ペスト
3.発疹チフス
4.ツツガムシ病
5.重症熱性血小板減少症候群

解答:1

過去問でもおなじみのヒゼンダニです。
過去問対策をしていれば特に問題なく正解できますね。

<衛生動物と媒介する疾患>

名称 疾患 画像
ヒゼンダニ 疥癬

65am5

マダニ ライム病
日本紅斑熱
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)

63am7

アタマジラミ 頭部掻痒症

61am9

コロモジラミ 発疹チフス
回帰熱
アタマジラミに類似
ケジラミ 性感染症

60pm9

ツツガムシ ツツガムシ病

59pm10

【出典】
ヒゼンダニ:厚生労働省ホームページ 第65回臨床検査技師国家試験の問題および正答について 午後問題別冊(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/dl/tp190415-07b_02.pdf)
マダニ:厚生労働省ホームページ 第63回臨床検査技師国家試験の問題および正答について 午前問題別冊(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/dl/tp170425-07a_02.pdf)
アタマジラミ:厚生労働省ホームページ 第61回臨床検査技師国家試験の問題および正答について 午前問題別冊(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/dl/tp150511-05am_02.pdf)
ケジラミ:厚生労働省ホームページ 第60回臨床検査技師国家試験の問題および正答について 午後問題別冊(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/dl/tp140512-05d.pdf)
ツツガムシ:厚生労働省ホームページ 第59回臨床検査技師国家試験の問題および正答について 午後問題別冊(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/dl/tp130422-05d.pdf)

1.正しい。
2.誤り。ペスト(1類感染症)はYersinia pestisエルシニア  ペスティスに感染すると発症する疾患で,ノミによって媒介されます。
3.誤り。発疹チフスはRickettsia prowazekiiリケッチア  プロワゼキーに感染すると発症する疾患で,コロモジラミによって媒介されます。
4.誤り。ツツガムシ病はOrientia tsutsugamushiオリエンチア ツツガムシに感染すると発症する疾患で,ツツガムシによって媒介されます。
5.誤り。SFTSはSFTSウイルスに感染すると発症する疾患で,マダニによって媒介されます。

 

PM 問6 

健常者の脳脊髄液中の値が新生児で成人より高いのはどれか。(難易度:10/10)※複数正答あり
1.糖
2.IgG
3.蛋白
4.細胞数
5.クロール

解答:3 or 4

こちらも超難問。これまで新生児の髄液所見を問う問題は出題されていなかったので,過去問で対策できない問題になります。余裕のある人は,新生児・乳児の髄液所見も覚えておきましょう。(余裕のない人でも,健常人の髄液所見は必須なので必ず覚えましょう!

<健常人の脳脊髄液所見(主要なもの)>

検査項目 基準値 乳児の場合
外観 無色透明 無色透明
髄液圧 70~180mmH2O 100程度
50~80mg/dL 35~120mg/dL(↓)
蛋白 10~40mg/dL 20~170mg/dL(↑)
細胞数 ≦5/μL(/mm3 ≦8/μL(/mm3)(↑)
クロール 118~130mEq/L(/mmol/L)
赤字は最低限覚えよう!
おるてぃ
おるてぃ
脳脊髄液所見基準値ゴロ
「東郷平八郎,最後に担当した」
・東(糖)郷(50)平八(80)郎:糖=50~80mg/dL
・最(細)後(5)に:細胞数= ≦5/μL
・担(蛋白)当(10)し(40)た:蛋白=10~40mg/dL

1・2・5.誤り。
3・4.正しい。ただ,実力で正解するには相当の知識が必要です。

 

PM 問7 

腹水検査で滲出液を示唆する所見はどれか。(難易度:4/10)
1.LD=140U/L
2.比重=1.014
3.細胞数=15個/μL
4.蛋白濃度=4.5g/dL
5.細胞成分=中皮細胞主体

解答:4

滲出液・漏出液の鑑別問題はよく出るので,下の表を覚えておきましょう。
(楽に覚えられるゴロ等はありません。気合で覚えましょう!)

基本的には滲出液が「多い」・漏出液が「少ない」だけど,どちらにせよ値を覚えていないと簡単に鑑別ができないので,頑張って覚えよう!
おるてぃ
おるてぃ

<滲出液・漏出液の鑑別>

  滲出液 漏出液
原因 炎症・腫瘍 非炎症性(うっ血など)
外観 混濁 淡黄色透明
比重 ≧1.018 ≦1.015
蛋白濃度 ≧4.0g/dL(≧4.0%) ≦2.5g/dL(≦2.5%)
Rivaltaリバルタ反応 ×
線維素(フィブリン) 多量 微量
細胞数 ≧1,000/μL <1,000/μL
細胞種類 多核球やリンパ球 中皮細胞や組織球
LD ≧200U/L <200U/L
穿刺液/血清LD比 ≧0.6 <0.6

※Rivalta反応:酢酸に穿刺した液を投入し,白濁が起こるかどうかを見る検査法。蛋白量が多いと陽性となる。

1.誤り。LD<200U/Lより,漏出液の所見です。
2.誤り。比重≦1.015より,漏出液の所見です。
3.誤り。細胞数<1,000/μLより,漏出液の所見です。
4.正しい。蛋白濃度≧4.0g/dLより,滲出液の所見です。
5.誤り。中皮細胞主体より,漏出液の所見です。

 

PM 問8 

蛋白漏出性胃腸炎の診断に有用な糞便検査はどれか。(難易度:10/10)
1.pH
2.ヘモグロビン
3.カルプロテクチン
4.トランスフェリン
5.α1-アンチトリプシン

解答:5

難問中の難問。超が10個つくほどの超難問です。勿論解ける必要はありません。この問題が正答できなくても6割は取れます。たまにこういう問題が出題されるので,「解けなくてもいいや~」と割り切れる心が必要です。

1.誤り。
2・4.誤り。大腸癌など,腸管内での出血があると陽性を示します。
3.誤り。炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎・Crohn病など)マーカーの1つであり,これらの疾患で高値を示します。
5.正しい。先天性肺気腫や肝硬変,蛋白漏出性胃腸症,ネフローゼ症候群で低値を示します。

 

PM 問9 

PCR産物のアガロースゲル電気泳動で非特異的なバンドが見られた場合,対応法として試みるべきなのはどれか。(難易度:6/10)
1.サイクル数を増やす。
2.Mg2+の濃度を上げる。
3.サンプルの量を増やす。
4.プライマーの量を増やす。
5.アニーリング温度を上げる。

解答:5

PCRについての勉強をしていないと解けない問題ですが,今後も遺伝子の問題は多く出題されると予想されるので,遺伝子検査法についてはよく対策をしておきましょう。

1~4.誤り。これらはいずれも増幅産物が確認されないときに実施すべき対策法です。
5.正しい。

 

PM 問10 

ヒトの減数分裂の接合期に生じる染色体の変化で正しいのはどれか。(難易度:8/10)
1.染色体数が半減する。
2.相同染色体が対合する。
3.凝縮し長い糸状に変化する。
4.相同染色体間の交差が生じる。
5.キアズマが明瞭に観察される。

解答:2

高校で生物を履修していれば簡単なのでしょうが,生物を取っておらず,減数分裂の勉強もしていない人にとっては難問です。調べてもよくわからなかったので,解説は簡単に……。

1.誤り。第1分裂終期にあたります。
2.正しい。第1分裂前期(接合期)にあたります。
3.誤り。恐らく第1分裂後期にあたります。
4.誤り。第1分裂中期にあたります。
5.誤り。

 

 

臨床検査医学総論(PM11~15)

PM 問11 

高尿酸血症について正しいのはどれか。(難易度:6/10)
1.偽痛風と関連する。
2.尿管結石の原因となる。
3.男性に比べて女性に多い。
4.診断基準は9mg/dL以上である。
5.尿酸排泄低下型に比べて尿酸産生過剰型が多い。

解答:2

1.誤り。偽痛風とは,発作の症状が痛風の発作に似ていることから付けられた病名です。痛風は尿酸結晶による関節炎が見られますが,尿酸以外の結晶誘発(主なものはピロリン酸カルシウム)による関節炎を偽痛風といいます。両者の関連性はありません。
2.正しい。尿酸結晶は尿管結石の原因の1つです。
3.誤り。男性のほうが多いです。(女性は女性ホルモンの働きで腎臓からの尿酸の排泄を促すため)
4.誤り。診断基準は7.0mg/dLです。(これは絶対に覚えましょう!)
5.誤り。尿酸産生過剰型が約20%,尿酸排泄低下型が約60%,両者の混合型が約20%を占めるといわれています。

 

PM 問12 

急性心筋梗塞の診断に用いられないのはどれか。(難易度:2/10)
1.CK-MB
2.ミオグロビン
3.心筋トロポニンT(cTnT)
4.心臓型脂肪酸結合蛋白(H-FABP)
5.脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)

解答:5

心筋梗塞マーカーは絶対に覚えておきましょう!

<心筋梗塞マーカー(出現順)>
  • ミオグロビン
  • 心臓型脂肪酸結合蛋白(H-FABP)
  • トロポニンT
  • CK-MB
  • ミオシン軽鎖
心筋梗塞で増加する検査項目のゴロ(出現順もあわせて)
「見張っとく気,ある?」
・見:ミオグロビン
・張っ:白血球・H-FABP
・と:トロポニンT
・く気:CK-MB
・あ:AST
・る:LD

1~4.正しい。いずれも心筋梗塞のマーカーです。
5.誤り。BNPは心不全のマーカーです。

 

PM 問13 

疾患と検査所見の組合せで正しいのはどれか。(難易度:3/10)
1.腎性貧血=赤血球浸透圧抵抗性減弱
2.サラセミア=直接Coombs試験陽性
3.遺伝性球状赤血球症=HbF高値
4.自己免疫性溶血性貧血=血清エリスロポエチン低下
5.発作性夜間ヘモグロビン尿症=末梢血球細胞表面CD55欠損

解答:5

血液分野の問題ですが,問うていることは基礎的なものばかりで,血液の勉強をしていれば難なく解けるはずです。

1.誤り。自己免疫性溶血性貧血(AIHA)や遺伝性球状赤血球症(HS)で見られる所見です。
2.誤り。AIHAで見られる所見です。
3.誤り。サラセミアで見られる所見です。
4.誤り。腎性貧血や真性赤血球増加症で見られる所見です。
5.正しい。他にPNHではCD59欠損・汎血球減少・Ham試験陽性・蔗糖溶血試験陽性などを覚えておきましょう。

 

PM 問14 

性染色体異常を伴うのはどれか。2つ選べ。(難易度:2/10)
1.Algelman症候群
2.DiGeorge症候群
3.Down症候群
4.Klinefelter症候群
5.Turner症候群

解答:4・5

<常染色体数的異常疾患・性染色体異常疾患>

疾患名 常/性染色体変化 染色体本数
Downダウン症候群 21トリソミー 47,+21
Patauパトー症候群 13トリソミー 47,+13
Edwardsエドワーズ症候群 18トリソミー 47,+18
猫なき症候群 5pモノソミー 46,-5p
骨髄異形成症候群(MDS) 5qモノソミー 46,-5q
Klinefelterクラインフェルター症候群 X染色体過剰(男性疾患) 47,+X
Turnerターナー症候群 X染色体欠失(女性疾患) 45,-X

1・2.誤り。常染色体の質的異常です。
3.誤り。常染色体の数的異常です。
4・5.正しい。性染色体の数的異常です。

 

PM 問15 

自己免疫疾患でないのはどれか。(難易度:4/10)
1.悪性貧血
2.皮膚筋炎
3.重症筋無力症
4.慢性肉芽腫症
5.慢性甲状腺炎(橋本病)

解答:4

それぞれの疾患に対して自己抗体を思い浮かべ,自己抗体があるものはすべて自己免疫疾患となります。よって,自己免疫疾患で出現する自己抗体は確実に覚えておきましょう。

<覚えておくべき自己免疫疾患と自己抗体>

疾患名 自己抗体
全身性エリテマトーデス(SLE) ・抗核抗体
・抗2本鎖(ds)DNA抗体
・抗Sm抗体
Basedow病 ・抗TSH受容体抗体(TRAb)
・抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体(TPOAb)
・抗甲状腺マイクロゾーム抗体
橋本病(慢性甲状腺炎) ・抗サイログロブリン抗体(TgAb)
・抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体(TPOAb)
・抗甲状腺マイクロゾーム抗体
関節リウマチ ・リウマトイド因子(リウマチ因子)
・抗環状シトルリン化ペプチド(抗CCP)抗体
自己免疫性溶血性貧血(AIHA) ・抗赤血球抗体
特発性血小板減少性紫斑病(ITP) ・抗血小板抗体(PA-IgG)
重症筋無力症(MG) ・抗アセチルコリン受容体(抗AChR)抗体
Sjögren症候群 ・抗SS-A/SS-B抗体
強皮症(SSc) ・抗トポイソメラーゼI(Scl-70)抗体
・抗セントロメア抗体(CREST症候群で認められる)
原発性胆汁性胆管炎(PBC)
※旧名:原発性胆汁性肝硬変
・抗ミトコンドリア抗体
Goodpasture症候群 ・抗糸球体基底膜抗体
混合性結合組織病(MCTD) ・抗U1-RNP抗体
多発性筋炎・皮膚筋炎(PM/DM) ・抗Jo-1抗体
悪性貧血 ・抗内因子抗体
自己免疫性肝炎(AIH) ・抗平滑筋抗体
抗リン脂質抗体症候群(APS) ・ループスアンチコアグラント(LA)
・抗カルジオリピン抗体(aCL)
・抗β2-グリコプロテインI抗体(aβ2GPI)
・抗ホスファチジルセリン・プロトロンビン抗体(aPS/PT)
Addison病 ・抗副腎皮質抗体
1型糖尿病 ・抗GAD抗体
・抗IA-2抗体
顕微鏡的多発血管炎
アレルギー性肉芽腫性血管炎
・MPO-ANCA(p-ANCA)
多発血管炎性肉芽腫症(Wegener肉芽腫症) ・PR3-ANCA(c-ANCA)

※表はスクロールできます。

1.正しい。抗内因子抗体が出現する自己免疫疾患です。
2.正しい。抗Jo-1抗体が出現する自己免疫疾患です。
3.正しい。抗アセチルコリン受容体抗体(抗AchR抗体)が出現する自己免疫疾患です。
4.誤り。免疫不全症の1つであり,自己免疫疾患ではありません。
5.正しい。抗サイログロブリン抗体(TgAb)や抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体・抗甲状腺マイクロゾーム抗体が出現する自己免疫疾患です。

 

 

臨床生理学(PM16~28)

PM 問16 

心電図の波形とその成り立ちの組合せで正しいのはどれか。(難易度:4/10)
1.P波=心房の再分極
2.QRS波=心房の脱分極
3.T波=心室の再分極
4.PR時間=洞房伝導時間
5.QT時間=電気的拡張時間

解答:3

心電図波形の基礎の基礎です。特にP~T波については確実に覚えておきましょう。

1.誤り。心房の脱分極を表します。
2.誤り。心室の脱分極を表します。
3.正しい。心室の再分極を表します。
4.誤り。心房・心室(房室)の伝導時間を表します。
5.誤り。心室の脱分極開始から再分極終了(活動電位持続時間)を表します。

 

PM 問17 

心電図を示す。梗塞部位はどれか。(難易度:4/10)
65pm17

出典:厚生労働省ホームページ 第65回臨床検査技師国家試験の問題および正答について 午後問題別冊(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/dl/tp190415-07b_02.pdf)

 
1.前壁
2.前壁中隔
3.側壁
4.下壁
5.後壁

解答:3

心筋梗塞の所見は頻出です。下表は確実に覚えましょう!

<ST上昇・異常Q波の見られる誘導とその梗塞部位>

梗塞部位 ST上昇・異常Q波の見られる誘導
前壁 V3・V4
前壁中隔 V1~V4
側壁 Ⅰ・aVL・V5・V6
高位側壁 Ⅰ・aVL
広範囲前壁 前壁中隔+側壁
下壁 Ⅱ・Ⅲ・aVF
後壁 V1・V2でR波増高

本問の画像では,I誘導・aVL誘導といった左側に関係する誘導でST上昇が認められていることから,側壁が最も考えられます。

1・2・4・5.誤り。
3.正しい。上記の通りです。

 

PM 問18 

Holter心電図検査で正しいのはどれか。2つ選べ。(難易度:4/10)
1.胸骨上への電極装着は避ける。
2.単極誘導が用いられる。
3.NASA誘導ではCM5誘導よりP波がみやすい。
4.記録中のSTは体位により変化しない。
5.狭心症の診断に有用である。

解答:3・5

1.誤り。Holter心電図の誘導でよく用いられるNASA誘導やCM5誘導では,胸骨上に電極を装着します。

Holter心電図誘導(絵が汚くて申し訳ありませんm(__)m)
2.誤り。上の絵の通り,どの誘導も双極誘導です。
3.正しい。逆にCM5誘導やCC5誘導はST低下を検出しやすいです。
4.誤り。体位の変化によりSTは変化します。
5.正しい。運動負荷心電図検査では発見しづらい異形狭心症や,起こるタイミングが一定でない期外収縮などの診断に有用です。

 

 

PM 問19 

脈波伝播速度(PWV)で正しいのはどれか。(難易度:8/10)
1.加齢により減少する。
2.血圧の影響は受けない。
3.男性と比べ女性が高値を示す
4.上下肢にカフを巻いて行う検査法がある。
5.低値のとき心血管疾患発症リスクが高まる。

解答:4

出題頻度が高くない分,対策がしづらい難問です。解けなくてもそこまで気を落とす必要はありません。

1.誤り。年齢が上がるほどPWV値は高値になります。
2.誤り。血圧の上昇により血管壁張力が増し,血管としての弾力性はなくなりPWVは高値になります。
3.誤り。男性>女性です。ただし,閉経後には男女差はなくなるといわれています。
4.正しい。四肢(両上肢と両足首)に巻く血圧測定カフの脈波からPWVを測定します。
5.誤り。高値であるほど動脈が硬い=動脈硬化が進行していることを示します。

 

PM 問20 

検査項目と測定方法の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。(難易度:4/10)
1.残気量=スパイロメトリ
2.機能的残気量=1回呼吸法
3.ピークフロー=フローボリューム曲線
4.肺拡散能(DLCO)=ガス希釈法
5.クロージングボリューム=単一窒素呼出曲線

解答:3・5

呼吸機能検査の基礎的問題です。各検査法について必ず頭に入れておく必要があります。

<呼吸機能検査の種類>

検査法 検査項目
スパイロメトリ ★残気量を除く肺気量分画
(1回換気量・予備呼気量・予備吸気量・最大吸気量・肺活量)
★努力肺活量・1秒量・1秒率・最大呼気中間流量・空気とらえ込み指数
フローボリューム曲線 ピークフロー・V25・V50・V75
(現在のスパイロメーターには努力呼気曲線から自動的にフローボリューム曲線を描くことができる機能がある)
ガス希釈法・体プレスチモグラフ法 ★機能的残気量(FRC)
1回呼吸法 ★肺拡散能(DLCO
N2を用いた単一呼吸法 ★クロージングボリューム(CV)

※表はスクロールできます。

1.誤り。スパイロメトリでは残気量を含む肺気量分画は測定できません
2.誤り。1回呼吸法は肺拡散能(DLCO)の基本的な測定法です。
3.正しい。
4.誤り。ガス希釈法は機能的残気量(FRC)の基本的な測定法です
5.正しい。

 

 

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